生活の中で音をしっかりと聞いていくために難聴の方には補聴器が必要です。
例えば、危険を知らせるブザーがなっているのに気が付かないのはとても危険ですよね。そこまでいかなくても「玄関のチャイムに気が付かない」といったことでも暮らしに支障をきたします。
また、背後からかけられた「あいさつ」が聞き取れないとどうなるでしょう?当然、無視してしまうことになります。相手に自分が難聴であることが知られていれば「仕方ない」で済みますが、そうでない場合、あいさつした人は「あいさつを無視された」と感じてしまいます。
また、会議の席上で「早い説明についていけない」ようなら仕事では大きなマイナスになります。
しっかりとした社会生活を送る上で補聴器は難聴の方にとっては「メガネ」と同じぐらい大切なのです。
それに、「聞こえにくい」が大きなストレスになる場合もあります。
聞こえない事にいつの間にかイライラされていませんか?そのストレスが性格や行動に出ていればどうでしょう。そうしたストレスを溜めないためにも補聴器は必要なのです。
また難聴は軽度のうちに補聴器を使用することで脳の中に音の刺激して「脳が音を聞き取るチカラ」を鍛えておくほうが難聴が重くなりにくいということも言われています。
ぎりぎりまで「使わない」のではなく聴力にまだ余裕があるうちから使い始めるのがお勧めです。
補聴器もデジタル化されて「小さく・賢く」進化しました。
図は「耳かけ型」の補聴器をモデル化したものです。(全ての機種がこうなっているわけではありません)
左にあるマイクロホンは周囲の音を集めるためのもので、いくつか取り付けられています。
集められた音はICチップでその人にあった音の強弱に変換されてスピーカーから人の耳へと音が流れるようになっています。このICチップは「デジタル信号処理装置(DSP)」と呼ばれ、小さなコンピューターと言ってもいいぐらい精密で高性能なものです。
多くの機種は通信コイルを経由して、ワイヤレス操作ができるようになっています。またテレコイルを搭載した機種では電話の音が聴けるものもあります。外部からの音の信号を取り込むための端子がついたものや、内蔵されている音のプログラムを切り替えることもできるようになった機種もあります。
フィッティングとは補聴器の調整を行うことです。
使う人の聴力・聞こえ方に合わせたり、好みに合わせて補聴器から出る音を変えることができます。
同じ難聴でも「高い音が聞こえにくい」方と「低い音が聞こえにくい」方がいらっしゃします。また生活していく中で騒音の中で仕事をしなければならない人もいれば、比較的静かな家庭内でしか使わない方もいらっしゃいます。
そうした個人生活に合せて補聴器を合せていきます。
この時に、お好みより「音楽を楽しみたい」などのご要望に合わせて聞こえる音を調整することもできるようになっています。(お選びになる機種によって調整出来る範囲は異なります)
このフィッティングがとても大切です。
長く、聞き取れていない音がある場合(補聴器を長い間使用せず難聴を放置されていた場合)、正常な音も雑音にしか聞こえず、慣れて頂くまで時間が掛かる場合もあります。
基本的な設定である程度聞こえるように設計はされていますが、お客様ひとりひとりの感覚が違いますので、このフィッティングには時間をかけてお選びになる事をお勧めします。
フィッティングのページでも解説があります。こちらから
補聴器は「精密電子機器」と言っても過言ではありません。
電子機器にとっての大敵は「湿気」ですが、身体につけているというこは常に「汗や身体の脂」にさらされています。
しっかりと機器内部の湿気を取ってあげれば長持ちします。
また加齢や、張力の変化によっても聞き取れる音が自分でも気付かないうちに変わってしまっているかも知れません。
補聴器は月に一度はメンテナンスを行い、その時の身体の状態に合わせて聞こえやすい音を作っていくものなのです。
吹田補聴器センターではこのメンテナンスがとても大切だと考えています。
補聴器を「買いっぱなし」にされますと「聞こえづらい」「音で気分が悪い」といったことになりかねません。折角、よく聞こえるようになるのですから常にその状態を保っていただきたいというのが私たちの願いです。
私たちは決して売りっぱなしにはしません。
ご来店が「面倒だ」というお客様には送迎も行っています。
私共でご購入いただいたお客さまとは長いお付き合いになりますが、できる限り皆様の「聞こえるお手伝い」をさせて頂きたいと考えております。